新型群雄割拠の2026年に異変 「22 クラウン」の中古相場が再び跳ね上がっている本当の理由

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新型群雄割拠の2026年に異変 「22 クラウン」の中古相場が再び跳ね上がっている本当の理由
新型群雄割拠の2026年に異変 「22 クラウン」の中古相場が再び跳ね上がっている本当の理由
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🎵 新型群雄割拠の2026年に異変 「22 クラウン」の中古相場が再び跳ね上がっている本当の理由

22 クラウンの業者オークション出品票を眺めて、思わず目を見張った。クロスオーバー、スポーツ、セダン、そしてエステートと、4つのボディタイプが出揃った16代目が街を完全に埋め尽くした2026年春。型落ちとなり下落の一途を辿るのが通例のはずの15代目(通称:220系)が、驚くべき粘り腰を見せている。それどころか、状態の良い後期型RS系を中心に、直近数ヶ月で中古相場がジワリと反発しているのだ。減価償却の波に呑まれるはずの純粋セダンに、いま一体何が起きているのか。

「この個体を探してくれという指名買いが、今年に入って明らかに増えました」と、東京・環八沿いで長年プレミアムカーを扱う販売店のマネージャーは声を潜める。かつてニュルブルクリンクで鍛え上げられ、クラウン史上最もアグレッシブな変革を遂げた22 クラウンは、登場時に「クラウンらしくない」「足回りが硬すぎる」と古参のファンから手厳しい洗礼を浴びた。だが、車高が高くなりグローバル基準へと舵を切った現行ラインナップが定着した今、かつて異端視されたその『引き締まったFRスポーツセダン』としての骨格が、熱烈な再評価の波に包まれている。

異色の「ニュル仕込み」が放つ、現代車が失ったシャープな走り

15代目クラウンの心臓部を語るうえで外せないのが、レクサスLCやLSと骨格を共有する「GA-Lプラットフォーム」の採用だ。それも単なる流用ではない。日本の過酷な道路事情と立体駐車場に合わせて全幅をあえて1,800mmに抑え込んだ、専用の「ナロー版」である。

開発陣がドイツ・ニュルブルクリンク北コースへ持ち込み、徹底的に煮詰めた走りの質感は、当時の国産アッパーミドルセダンの中でも際立っていた。ステアリングを切った瞬間にノーズがスッとインへ吸い込まれる回頭性、高速巡航時のビタッとした直進安定性。SUVライクな高重心モデルが街に溢れ返る2026年だからこそ、低く身構えたセダンがもたらす物理的な運動性能の高さに、ドライバーたちは改めて魅了されている。

「王道の顔」を求めるユーザーの心理──16代目多角化が生んだ逆風と恩恵

2022年に始まったクラウンの大改革は、ブランドの延命と若返りという観点では大成功を収めた。しかし、それは同時に「日本の伝統的なフォーマルセダン像」に別れを告げることでもあった。

現行の16代目セダンは全長5メートル超、全幅1.89メートルに達する大型Fセグメントへと昇格し、価格帯も大きく跳ね上がった。日本の都市部に多いパレット式タワーパーキングの多くは「全幅1,800mm以下」を制限としている。この日本のインフラの壁に直面したかつてのクラウン難民にとって、日常使いできるジャストサイズな「正統派のクラウン」は、実質的に220系が最後の砦となったのだ。フロントに鎮座する王冠エンブレムと、威圧感の中にどこか凛とした佇まいを残す横基調・メッシュのフロントマスク。このデザイン言語を惜しむ声は、発売から年数を経た今も根強い。

全国の警察が手放さない理由──パトカー現場から漏れ伝わるリアルな評価

220系クラウンの現在地を語る上で欠かせないのが、高速隊や機動パトロール隊における存在感だ。210系からの代替として全国配備が進んだ220系パトカーだが、現場の警察官からの信頼は極めて厚い。

追跡時の限界域におけるコントロール性や、悪天候時の高速道路でのスタビリティは歴代最高レベルと評される。特に2.0Lターボをベースとした交通取締用車両は、加速レスポンスと剛性感のバランスが群を抜いているという。一般市場でどれだけSUVやミニバンが流行しようとも、法執行機関の第一線で命を預かるプロフェッショナルがセダンの運動性能を指名し続けている事実は、このクルマの基本設計がいかに優れていたかの雄弁な証拠と言えるだろう。

2.0Lターボか、3.5Lマルチステージか──2026年の中古車選びで後悔しないグレード選定

現在の中古車市場を見渡すと、大きく分けて3つのパワートレインが存在する。2026年の維持環境を踏まえると、それぞれのキャラクターはより明確に分かれている。

最も軽快なノーズの入りをみせるのが、直列4気筒2.0L直噴ターボ「8AR-FTS」を積むモデルだ。純ガソリン車ならではのダイレクトな加速感とノーズの軽さは、ワインディングを好む層から高い支持を集める。一方、流通量の大多数を占める2.5Lハイブリッドは、圧倒的な信頼性と日常燃費のリッター18km前後という経済性を両立した、最も失敗のない選択肢だ。

そして玄人が熱い視線を注ぐのが、V型6気筒3.5Lに2基のモーターと有段ギアを組み合わせた「マルチステージハイブリッド」を積む最上位モデルだ。システム最高出力359馬力。アクセルを踏み込んだ瞬間にシートバックへと押し付けられるトルク感は、最新の電動車にも引けを取らない。タマ数は少ないが、新車時の乗り出し価格が800万円を超えていたことを考えれば、現在の市場価格はバーゲンプライスとすら言える。

走行10万キロ超えも恐るるに足らず? リアルな維持費とコネクティッド機能の現在地

年数が経過したプレミアムカーを購入する際、誰もが懸念するのが故障リスクと維持費だ。しかし、この世代のトヨタ車は熟成極まる構造を持っており、過度な恐れは不要と言っていい。

ハイブリッド車における駆動用バッテリーは、リビルト品の流通が完全に整っており、かつてのように数十万円の出費に怯える必要はなくなった。懸念点があるとすれば、電子制御サスペンション(AVS)の経年劣化によるショックアブソーバーのオイル滲みや、大径タイヤ装着車における足回りブッシュのヘタリ程度だ。また、車載通信機(DCM)に関しても4G回線に対応しているため、かつての3G停波に伴うナビ機能のブラックアウトといった問題とも無縁である。2020年秋のマイナーチェンジで導入された12.3インチの大型ワイドディスプレイ搭載の後期型を選べば、インフォテインメントの古臭さも一切感じさせない。

手に入れるなら今がラストチャンスなのか──市場アナリストが読む今後の残価予測

クラシックと呼ぶには新しく、現役モデルと呼ぶには少し懐かしい。そんな絶妙なエアポケットにいた220系クラウンだが、その賞味期限は刻一刻と変化している。

東南アジアをはじめとする海外市場での右ハンドル車需要が依然として高く、良質な個体はオークションを通じて静かに国外へと流出を続けている。さらに、国内での「純粋な後輪駆動ガソリン/ハイブリッドセダン」の絶滅危機が、リセールバリューの底割れを完全に防いでいる格好だ。距離が浅く、内外装に手が入っていないノーマル状態の後期型RSアドバンスなどは、今後値下がりするどころか、年式相応のプレミアが付く可能性すら現実味を帯びてきた。日本の道が生んだ最後のジャストサイズFRセダン。そのハンドルを日常の相棒として握れる猶予は、私たちが思っているよりも長くは残されていないのかもしれない。 (出典: 22 クラウン(Yahoo!ニュース)